「自己破産ってマイナスイメージが強いけど、実際どうなの?」
「自己破産って借金がゼロになるの?」
「自己破産の手続きって何だか面倒くさそう」

借金問題を解決するための、一つの手段として考えられる自己破産。

自己破産は、債務整理の一種であり、最も強力な借金解決方法と言えるでしょう。よくテレビドラマなどで、借金をたくさん抱え込んでしまった人が、「もう自己破産するしかない」といったセリフなどで、借金苦=自己破産のようにお茶の間に定着しています。

和歌山では、自己破産をする人は年間500人程度です。債務整理には、自己破産の他に、『任意整理』『個人再生』がありますが、どのような状態であれば自己破産を選択すべきなのでしょうか。それでは、自己破産は実際にどのような効果があるのかデメリットと併せて見ていきましょう。

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自己破産とはどんな手続き?

自己破産とは、裁判所に破産申し立てを行い、裁判所から免責許可(自己破産しても良いと認められる)されることによって、借金を免除してもらうための手続きです。裁判所は、申立人(自己破産をしたい人)の収入や支出状況と借金額を考慮し、返済不能であると判断すると自己破産を認めます。一般的に、自己破産が認められると、借金はゼロになります。

自己破産では、2種類の手続きがあり、「管財事件」と「同時廃止事件」があり、どちらを選べるというわけではありませんので、あなたはどちらに該当するのか事前に確認しておきましょう。

管財事件

自己破産手続きにおいて、申立人(自己破産をしたい人)の所有財産を換価処分し、債権者に平等に分配するということがあります。『借金をゼロにするので、現状で返済に充てられるのものがあれば先にしておきなさい』ということです。

裁判所は、申立人が財産を所有していると判断すると、管財事件として扱い、裁判所に選任にされた破産管財人が、申立人の財産を調査し、換価した後に平等に分配していきます。破産管財人が間に入るということで、管財事件と呼ばれています。

同時廃止事件

所有している財産がある場合は、管財事件として扱われる一方で、財産が無いと裁判所に判断されると、同時廃止事件として扱われます。財産が無い場合は、裁判所は、財産の調査・換価・分配を担当する破産管財人を選任する必要がありません。

つまり、自己破産の手続きを開始すると同時に自己破産の手続きを廃止することになります。手続きの廃止とは、自己破産を認められるということです。手続きを開始すると同時に手続きを廃止するので、同時廃止事件と呼ばれています。

自己破産の魅力

自己破産の魅力は、何といっても認可さえされれば借金がゼロになること。

毎月のように返済に追われていた、金銭的苦・精神的苦から逃れられ、生活を立て直すきかっかけとできることでしょう。また、自己破産をすると何もかも没収されると思われがちですが、そんなことはありません。

しっかりと残せる財産も有り、99万円以下の現金や20万円以下の財産は処分する必要はありませんので、自己破産を行っても、その後に生活していけないなんてことはないでしょう。自己破産は、借金返済が困難になってしまった人への救済措置として設けられている制度ですので、何もかも取り上げられてしまうと、自己破産後の生活が出来なくなり、そもそもの自己破産の意味が無くなってしまうのです。

次に、自己破産の手続きを開始すると、債権者(借金をしているところ)は、給料差し押さえなどの強制執行ができなくなりますし、督促もできなくなります。自己破産だけでなく、債務整理全てのご依頼を頂きますと、まず初めに当センターより受任通知というものを債権者に送付します。受任通知とは、当センターが債務者(自己破産したい人)の代理人になることを伝えるものであり、受任通知を受け取った債権者は債務者への一切の接触を禁止されることになります。

督促はもちろん禁止されますし、自己破産を進めていく上でのやり取りも全て、当センターが行いますので、債権者から債務者に何かしら連絡が行くこともありません。

最後に、自己破産は無収入の方でも行うことが出来ます。任意整理や個人再生では、手続き後に返済が待っているため、継続的な収入が見込めない場合はできませんが、自己破産は借金がゼロになりますので、病気などで働けない人であっても問題ないのです。

自己破産すると家具やテレビはどうなる?

自己破産は誰でもできるのか?

自己破産では、「破産宣告」と「免責許可」の2段階のクリアしなければいけない条件があります。つまり、誰でも出来るわけではないということです。

破産宣告

破産宣告とは、破産の手続きを開始しても良いという裁判所の決定になるのですが、そのための条件がい以下の通りとなり、支払い不能状態であると認めらる必要があります。

借金の返済能力がない
借金返済に充てることができる財産が無い
借金返済をするための資金を調達することが困難
借金返済が滞っている
継続的かつ客観的に返済能力がない

免責許可

免責許可とは、借金を無くすに値すると裁判所が認めることであり、以下の場合は免責不許可事由(借金を無くすに値しない理由)に該当し結果、自己破産が失敗に終わるケースとなります。

・過去7年以内に免責を既に受けていた
・浪費やギャンブルが借金の原因であること
・財産隠しをしている
・申し立てをしてから新たに借金をした
・返済不能状態にも関わらず新たに借金をしていた(詐欺にあたる可能性あり)

自己破産は、誰でも出来るわけでは無いとお伝えしてきましたが、それは返済能力がある人は除外されるということであり、支払い不能状態と判断されれば誰でも認可されるのです。

しばしば、「いくら借金があれば自己破産できますか?」といった質問を頂きますが、借金の額が自己破産をできるできないを決定する要因ではないということです。借金がそれ程多くなくても、収入が少なくかつ財産が無く、生活するのにギリギリであった場合は、自己破産を認められる可能性は非常に高いでしょう。

自己破産で生活に影響はでるのか?

まず初めに、自己破産で日常生活に影響が出ることは殆ど無いでしょう。強いて挙げるのであれば、自己破産をしてから約5~7年の間は、新たな借金やクレジットカードの利用が出来なくなるので、少し不便になってしまうということくらいでしょうか。

もしあなたが、自己破産前に持ち家や車があった場合は、手続きの中で清算されることになりますので、引っ越しをしなければならなかったり、交通手段が制限されることになるでしょう。

しかし、家が無くなったとしても賃貸契約はできますし、車が生活や仕事に欠かせないと裁判所に判断された場合は、車は残せますので、生活が困難になるほどの影響がでることは無いでしょう。

自己破産する以前の生活と比べて、向上することが目的として作られた制度なので、『自己破産すると生活していけない』なんてイメージは

自己破産すると車はどうなる?

自己破産に要する期間と流れ

自己破産では、2種類の手続きがあるとお伝えしてきましたが、それぞれによって要する期間が異なってきます。管財事件の場合は、早くても半年かかり、長引く場合は1年以上ということもあります。一方で、同時廃止事件の場合は、破産管財人が介する部分がありませんので、その分早く、約半年程で完了することとなります。

同士廃止の場合

①相談&依頼
現状の借金状態や収入を司法書士や弁護士に正確に伝え、自己破産すべきか否かの指示を仰ぎます。(通常は、直接面談を行います。)問題が無ければ依頼となります。
②受任通知の送付
司法書士や弁護士は依頼を受けると、受任通知を債権者に送付します。これより後に個別に返済を行うと、偏波弁済となり免責不許可事由にあたる可能性があります。
③申し立ての準備
担当の司法書士や弁護士の指示に従って、必要書類を準備します。2か月分の家計簿、資産明細目録、通帳、給与明細などです。
④裁判所に申し立て
必要生類とともに裁判所に自己破産の申し立てを行います。
⑤破産審尋
裁判官、代理人、申立人の3人で面接をし、資産や借金額、借金の原因を事情聴衆され、同時廃止にするかどうかを検討されます。
⑥手続き開始決定
手続き開始決定と同時に手続きの廃止が決定します。同時廃止の旨を裁判所から各債権者に通知されます。
⑦意見申述
債権者から異議がある場合はこのタイミングで裁判所に申述されます。
⑧免責審尋
裁判官と申立人で面接を行いますが、債権者からの意義が無い場合は殆ど話すことはありません。
⑨免責許可
特に問題が見受けられなければ免責が許可されます。
⑩免責確定
自己破産が完了となります。

管財事件の場合

①相談&依頼
②受任通知の送付
③申し立ての準備
④裁判所に申し立て
⑤管財人との面接
代理人、破産管財人(候補)、申立人の3人で面接を行います。
⑥手続き開始決定
裁判所によって手続き開始が決定されると、正式に破産管財人が選任されます。
⑦引継予納金
破産管財人への費用を支払います。原則一括払いですが、裁判所によって分割にできるところもあります。
⑧債権者集会
破産管財人が、裁判官と申立人と代理人の前で、財産と借金の状況を説明をしたり、免責についての意見を述べます。
⑨免責許可
特に問題が見受けられなければ免責が許可されます。
⑩免責確定
自己破産が完了となります。

自己破産のデメリット

自己破産は、裁判所に認められると、借金がゼロにできるという債務整理の中で最も強力な手段となります。しかし、自己破産はデメリットも一番多いですので、事前に把握しておくことは大切でしょう。

ブラックリストに載る

自己破産だけではなく、どの債務整理を選択しても、ブラックリストに載ることは避けられません。自己破産の場合は、免責決定から約5~7年ほどブラックリストに載り続けます。ブラックリストに載るとは、個人信用情報機関に金融事故(自己破産したこと)として登録されることを指します。ブラックリストに載ると、消費者金融や銀行から借金をすることやクレジットカードの利用・新規作成ができなくなります。もちろん、住宅や車をローン購入することもできませんので、現金生活になります。ただし、約5~7年でブラックリストから外れますので、その後は自己破産前と同様の状態に戻ります。

官報に載る

自己破産は、裁判所に申し立てを行い進めていく手続きですので、官報という国の新聞に名前が記載されることになります。官報は、誰でも閲覧可能ですので、第三者に自己破産したことがバレる可能性は秘めていますが、実際には官報なんてものは誰も見ていないので、官報が原因で自己破産をしたことが周囲にバレることは無いでしょう。

所有財産が清算される

自己破産をすると、所有している財産が清算されることになります。ただし、全ての財産が清算されるわけではなく、20万円以下の財産は手元に残すことができます。自宅や車と行った高額な財産は、残念ながら大体が清算されることになるでしょう。ちなみに、時価額が20万円以下であれば、車でも残すことが可能です。

手続き中は職業・資格に制限がかかる

自己破産をすると、一部の職業や資格に制限がかかることになります。以下に制限がかかるものを記載しておきますので、確認してみましょう。

旅行業者、不動産鑑定士、生命保険募集人、警備業者、建設業者、証券会社外務員、風俗営業、質屋、弁護士、司法書士、弁理士、税理士、公証人、公認会計士など

ただし、制限されるのは自己破産の手続き中(申し立てをしてから免責決定まで)であり、自己破産が確定しますと、制限は解除されます。

免責不許可事由がある

自己破産を認められるためには、支払い不能状態であることが必須ですが、それに加え、免責不許可事由に該当しない必要があります。任意整理や自己破産では、借金原因が浪費やギャンブルであったとしても問題ありませんが、自己破産では免責不許可事由に該当しますので、認められなくなります。パチンコ・競馬などの賭博行為、株・FXなどの射幸行為、ショッピングによる浪費が借金原因であれば、自己破産が認められることは難しいでしょう。

自己破産のデメリットについて詳しくはこちら

まとめ

自己破産は、借金返済が出来なくなってしまった人のための救済措置です。借金をゼロにする効果があるとともに、20万円以上の所有財産は没収されるというデメリットもありますので、慎重に検討する必要があります。自己破産の他にも、借金問題を解決する方法として任意整理や個人再生がありますので、自分の収入状況と借金額を考慮して、最適な選択をするようにしましょう。

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