「自己破産をすると、家族や身内にバレてしまうの?」

「自己破産を家族に秘密にできる方法はあるの?」

自己破産をする上で最も気になるのは、家族に借金のことがバレるのではないかということではないでしょうか?

家族に内緒で借金をしていたものの、返済が苦しくなり自己破産をしたいが、家族にバレると困るので何とか返済を続けているという方も多いと思います。自己破産について調べると、生活を立て直すことを目的としたきちんとした法制度であることがわかりますが、家族や身内がそれをすぐに理解してくれるとは限りません。

結論から言うと、家族に秘密で自己破産を進めることは可能です。ポイントは、同時廃止にできるか、家族と同居しているかどうか、生計が一緒かどうか、郵便物の管理などです。

この記事では、自己破産を家族に秘密に進めるにはどうしたらよいのか、自己破産を秘密にできない場合などについて解説していきます。

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同時廃止なら秘密にできる可能性がある

自己破産では、個人の借金と財産を清算するので、たとえ家族であっても、自分以外の人の借金や財産は全く別のものとして考えられています。

ですから、理論上は家族に秘密にしたまま手続きを進めることは可能であると言えます。

では、具体的にどのような場合、家族に秘密で自己破産を進めることができるのでしょうか?

●財産のない同時廃止

特に、価値のある財産を持っていない場合に行う「同時廃止」の手続きをとると、バレにくいと考えられます。なぜなら、住宅や車などの財産を処分しないので、自己破産をしていることが家族に目立ちにくいからです。また、手続きも一番スピーディーなので、バレるリスクはより低くなるでしょう。

自己破産の手続きが始まると、弁護士からカード会社へ「受任通知」を送り、あなたへの取り立てはストップします。そして、カード会社からの郵便や電話は全て代理人である弁護士に行くことになります。裁判所からの通知や郵便物も弁護士事務所宛てに送られるので、問題ありません。

逆に、弁護士に依頼せず自力で破産手続きを行う場合は、通知が自宅に届くことになるので、同居家族がいる方はバレる可能性が高くなってしまいます。

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●同居家族がいない、もしくは同居家族と生計が別

さらに、生計を同一にしている同居家族がいる場合は、注意が必要です。

例えば、あなたが結婚していて奥さんも働いている場合、過去3か月分の奥さんの給与明細が必要になります。

他にも、両親などの同居家族が年金をもらっている場合も、収入になるため、過去3か月分の年金受給証明書を提出しなければなりません。

明細書などの保管場所を知っており、家族に内緒で持ち出すことができれば、自己破産を秘密することはできるかもしれません。

保管場所がわからず、本人から預からなければならない場合は、他の理由で上手く言い訳をする必要があるでしょう。

このように、生計を同一にしている同居家族がいる場合は、自己破産がバレるリスクは少なからずあります。

逆に言うと、同居家族がおらず単身であるという場合や、家族と同居していても、夫婦の財布が全く別であったり、親と同居する独身者であったりした場合には、自己破産を家族に秘密にできる可能性は高いということが言えます。

管財事件なら秘密にするのは難しい

しかし、20万円以上の財産がある場合にとる「管財事件」の手続きでは、家族にバレるリスクは高くなってしまいます。

●財産の処分

自己破産では、借金の返済を免除してもらう以上、まずめぼしい財産があれば処分しなければなりません。例えば、マイホームや土地などの不動産、車や証券・貯金・保険解約払戻金など20万円以上の財産、99万円を超える現金などは、処分の対象になります。

管財事件では、破産管財人によって、財産の調査や処分・カード会社への配当などが行われていきます。

もし持ち家や住宅ローンがある場合、競売や任意売却でマイホームは処分されてしまうので、家族に秘密というわけにはいきません。

車を持っていた場合も、ローン付きの車ならローン会社に返還する必要がありますし、支払済みの車でも、現金化して20万円以上の価値がある場合は、処分され配当にあてられることになります。

その他にも、いきなり高額な財産が自宅から無くなってしまったら、家族に怪しまれます。

高額で目立つ財産がある場合には、自己破産を家族に秘密にしておくのは難しいでしょう。

●破産管財人による郵便物管理

管財事件の場合、破産手続き中は郵便物が破産管財人に転送され、中身がチェックされます。

カード会社からの封書が届いた場合、破産者の申し立てにない隠し財産がないかどうかなどを、チェックするためです。

開封された郵便物は、問題がなければその後あなたに転送されることになりますが、その郵便物には「管財人発信」と大きく書かれています。

法律事務所の名前も入っており、同居家族がいる場合は、非常にバレやすいです。

郵便物をこまめにチェックするなどしなければ、家族に怪しまれることは間違いありません。

家族が保証人の借金があるとバレる

家族が保証人になっていると、残念ながらあなたが自己破産することは家族にバレてしまいます。

あなたが自己破産の申し立てをした時点で、借金の請求が保証人である家族に行くからです。

もともと保証人になっているので、あなたが借金をしていることを理解してくれていることと思います。

今度は、借金が返せなくなり自己破産をしなければないことを、誠意をもって説明し、理解してもらわなければなりません。

保証人も借金を返せないとなると、最悪の場合、保証人も自己破産をすることになりかねません。

しかし、もし家族の理解を得ることができたならば、家族に秘密にできなくとも、今後、家族とともに生活を立て直していくことができるのではないでしょうか。

自己破産を家族に秘密にした方がよいのか、そうでないのか、家族の収入や家族に影響がでるかなどもしっかりと考慮に入れて、検討すべきでしょう。

まとめ

・理論上は、家族に秘密にしたまま手続きを進めることは可能。
・財産の処分を行わない「同時廃止」の手続きをとると、バレにくい。
・生計を同一にしている同居家族がいて、その方に収入がある場合はバレやすい。
・高額で目立つ財産を処分する「管財事件」の方法をとった場合は、家族に秘密にしておくのは難しい。
・自己破産の申し立てをした時点で借金の請求は保証人へ行くため、家族が保証人になっている借金があれば必ずバレる。