「住宅ローンの負担が重くて、これ以上返済をしていくことが難しい。任意整理をしようか?」と住宅ローンを任意整理の対象として検討されている方もいると思います。しかし、「任意整理すると家を手放さないといけないの?」という疑問が生まれるのではないでしょうか?

借金の返済が苦しいためにせっかく建てたマイホームや、家族の大切な住まいを手放してしまうことは心苦しいです。また、経済的に厳しい状況にある中で引っ越しをしなければならないことは精神的にも経済的にも大きな負担になるでしょう。そこで、今回は任意整理による自宅への影響について説明したいと思います。

住宅ローンの支払いが残っている場合

自宅を手放さない方法はある?

任意整理は、すべての借金を対象に行う手続きではありません。もちろんあなたの抱えている借金すべてに対して行うこともできますが、整理をしたい借金のみを選んで手続きすることが出来ます。

そのため、保証人の付いている借金や会社からの借り入れを任意整理の対象から除いておくことが可能です。そうすれば、保証人に迷惑がかかったり、周囲の人に借金があることを知られるリスクが低くなります。

住宅ローンを完済済みである方や、もともと持ち家である場合には任意整理をしたことによる自宅への影響はありません。しかし、住宅ローンの返済がまだ残っている場合には、任意整理の対象から外しておく必要があります。そうすれば、家を手放す必要がなくなります。

住宅ローンが任意整理の対象となるケースはどんなとき?

自宅を手放したくない場合には、任意整理の対象から住宅ローンをはずすことができると説明しました。しかし、住宅ローンそのものの返済による負担が大きくなっている場合、任意整理をしなければ生活が成り行かないとなると、どうすれば良いのでしょうか?

例えば、あなたが手取り23万円/月で、住宅ローンの返済が13万円だったとします。手取りの半分以上が住宅ローンの支払いに充てられてしまいます。

このような無理のある返済計画であった場合には、住宅ローンを任意整理の対象として扱う必要があります。任意整理をすることによって、住宅を手放さなければいけません。

任意整理をしたあとに、住宅ローンを組むことはできない?

一度、任意整理をするとあなたの事故情報が信用情報期間に登録されます。つまり、ブラックリストに載るということです。ブラックリストに載ってしまうと、5~7年間はクレジットカードを使用することや新たな借り入れをすることが出来なくなります。

そのため、ブラックリストに載っている期間についてはしばらく住宅ローンを組むことが出来なくなります。

このように任意整理によって、一度家を手放してしまうとなかなか取り戻すことが難しくなってきます。そうならないためにも、任意整理をする場合に住宅ローンを対象から外しておくことをおすすめします。

個人再生をすると、住宅を残すことが出来るって本当?

個人再生とは、債務整理の手続きのひとつです。裁判所に申し立てを行い、借金の元本そのものを3分の1~5分の1(最大で10分の1)まで減額することができます。

個人再生では、住宅ローンが残っていたとしても、住宅を残すことができます。これは、「住宅ローン特則」というルールが定められているためです。住宅ローン特則とは、個人再生において、債権者平等の原則から住宅ローンのみを特別に除外して取り扱うことを認めていることです。

債権者平等の原則とは、複数の借金がある場合に、特定のカード会社にのみ借金を全額返済するということが認められない、つまり借りたところには平等にお金を返していきましょうということです。

ただし、住宅ローンについては借入金額そのものが減額されることはないので、個人再生後もローンの残高を全額返済していく必要があります。

個人再生の手続きは、すべての借金が債務整理の対象となります。しかし、住宅ローン特則によって住宅ローンを手続きの対象から外すことが出来ます。ただし、先ほど説明しているように住宅ローンの残高は全額返済していく必要があるので、任意整理で住宅ローンを任意整理の対象から外すことと何ら変わりはないのです。

住宅ローンに限って、両者を比較したときに個人再生の方が良いというメリットについて、例をあげて説明していきます。

例えば、あなたが月収25万円であったとします。住宅ローンの返済に12万円、カード会社Aの借金が250万円(年利15%)で5年間で完済していく返済計画で、毎月返済に約6万円支払っていたとします。

このときカード会社Aへの利息を含めた返済額は、107万円になります。任意整理をすることによって、この利息分の107万円はカットされます。個人再生をした場合には、借金の総額250万円+107万円=357万円から、最大で100万円まで借金を減額することが出来ます。つまり、257万円カットできます。任意整理の場合と比較すると借金の減額の幅は、150万円も違います。

個人再生をすることによって、住宅ローン以外の借金については大幅に減額できるので経済的負担が楽になります。あなたに複数の借金があり、なおかつそれらが高額の場合には、個人再生を検討することをおすすめします。

住宅ローン以外の借金の返済の負担が減った分、住宅ローンの返済に充てる部分が大きくなるため、債務整理の手続きに関する自宅への影響は少なくなることが考えられます。

まとめ

・住宅ローンの返済が残っている場合は、任意整理の対象から外すことで家を手放す必要がなくなる。
・任意整理をするとブラックリストに載る。ブラックリストに載っている間の5~7年程度はクレジットカードの使用や新たな借り入れを出来なくなるため、その期間は住宅ローンを組むことが出来ない。
・個人再生では、住宅ローンが残っていたとしても住宅ローン特則によって自宅を残すことが可能。
・住宅ローンについては借入金額そのものが減額されることはないので、個人再生後もローンの残高を全額返済していく必要がある。
・住宅ローンを除いた借金が高額である場合は、任意整理より個人再生をした方が借金を大きく減らす事が出来るので、住宅ローンの返済がしやすくなる可能性がある。

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